見ているだけでも美しく、人々を魅了してやまない宝石。しかし、ひとくちに宝石といってもたくさんの種類があり、自分にぴったりの宝石をみつけるのは簡単ではありません。そこで今日から何回かにわけて、当店デザイナーが選ぶお気に入りの宝石を紹介させていただきたいと思います。初回は、パライバトルマリンです。
それでは最初に、基本データを記載いたします。
鉱物名:トルマリン
和名:藍玉
誕生石:10月
硬度:7-7.5
主な産地:ブラジルのパライバ州
宝石言葉:希望
トルマリンが好きな方にとって特別な宝石と言えるのが「パライバトルマリン」。その特徴はなんといっても、蛍光色のような鮮やかなネオンブルーの色彩にあります。「南国の海の色」や「地球の青色」と例えられるその独特な色彩と輝きは、一度見たら忘れられないと言っても過言ではありません。
この独特のブルーを作り出しているのが、高濃度の銅とマンガンイオンです。パライバトルマリンは、その他の同じ種類の宝石類では見られないほどの量の銅が含まれています。これは「ペグマタイト鉱物」が銅を含んで鮮やかに発色するということに由来するのですが、他の色石にはない独特なトロリとした深い青色は、多くの人を夢中にさせます。
続いてパライバトルマリンの歴史ですが、1989年にブラジルのパライバ州・サンドンデ・パラーリャにある鉱山で偶然発見されたのが起源です。当時からその美しさは群を抜いていたそうで、あまりの美しさにパライバトルマリンという独自の名前がつけられたと言います。
そんなパライバトルマリンですが、産地が限られていることや大粒で良質な品質のものが非常の少ないことから、価格は高騰しています。美しさと希少性の両面を満たしていることから、今後も人気はしばらく続くと見て間違いないでしょう。
産出量は少なく供給も不安定なため、幻の宝石となりつつあるパライバトルマリン。
機会があればぜひご覧くださいね!